色鉛筆ってどうやって作られてるの?コーリン鉛筆の工場見学に行ってきたよ

先月2024年5月は、中の人は2週間ほどタイでお仕事をしながら、大学の研究のため現地のフィールドワークをしていました。

せっかくタイに行ったので、タイ国内の色鉛筆市場・トップ3のひとつ「コーリン鉛筆(COLLEEN PENCIL THAILAND)」へアポを取り、お仕事とは関係なく、タイでこんなに人気の色鉛筆ってどうやって作られているんだろう?という純粋な興味だけで、土曜日のお休みを使って工場を見学させてもらいました。

ではみなさん、一緒に工場見学へレッツゴー!

コーリン鉛筆って?

コーリンペンシルの前身は、かつて日本にあったコーリン鉛筆です。
鉛筆の需要が減り、東京の下町にあった鉛筆工場は次々と工場を畳み、コーリン鉛筆も例外ではありませんでした。

その後、新たにタイのサムットプラカーンで色鉛筆を作る工場を立ち上げ【コーリンペンシルタイランド】を運営しています。

今では、タイ国内の三大色鉛筆メーカーのひとつとなっていて、タイでは多くの人が幼い頃から手にし、知らない人がいないくらいの色鉛筆です。

畳んだ工場から引き受けた機械たちは異国の地で現役バリバリで働いています。

日本の機会は鋳物で出来ているので故障しにくいんだそうですよ。

このコーリン色鉛筆は大阪の紀寺商事さんが代理店となり、日本にも輸入されているので見かけたことがある方もいらっしゃると思います。

ぷんぷく堂さんがイラストレーターmizutamaさんとコラボして作ったオリジナルセットもありましたね。

色鉛筆は「芯」が重要

こういうペン形の画材はその書き味の特徴を保ちつつ、その国の気候に合ったものでないといけません。

例えば、クレヨンはワックス量が多いので常夏のタイではちょっと外に置いておくだけでもドロドロになってしまいます。

色鉛筆も同様で小さな子どもでも描きやすい、折れにくくて柔らかい硬度、描いていて楽しくなる発色の鮮やかさを実現しつつ、ワックスと顔料の配合を考えなければならないのです。

そこがこのコーリン色鉛筆のすごいところだと思います。

色鉛筆がうまれるまで

まずは溝が入った板から始まります。

木工用ボンドを全面に塗った板に芯を入れていきます。

芯を入れた状態がこちら。

開いてみるとこんな風になっています。

ボンドが乾いたら、一本づつ切り離していき、表面を削り整えます。

次は一番外側の色を塗る前に下地を塗ります。

この写真のようにシリコンの穴を通しながら塗料を塗るのですが、通常は3回、木目地の状態によってもう少し多く塗布する時もあります。

下地が塗れたら一番外の色を塗布します。

仕組みは下地を塗る時と同じ原理ですが、ここは暑さによってインクの出方が異なるので日々調整しながら塗るそうです。

塗り終わって乾いたら、色鉛筆の両端をカット。

カット前とカット後を並べて見せてくれました。
すごく良く分かりますね!

 

次にブランド名とカラー番号を箔押ししていきます。

多色展開のコーリンペンシルでは、色名ではなく番号で管理をしています。

 

色鉛筆本体製造としては最後のライン。
コロコロと回転しながら、電動ヤスリを通し色鉛筆の先を削ります。

さてさて、ここから大詰めですよ。

これは色鉛筆の検品作業です。
この谷になっているところに良品を置いていくのですが、詰んだ高さによって本数が数えられるようになっています。

検品が済んだら箱詰め作業です。
ほぼ全ての商品が手詰めなんですって。

ジャラっと色鉛筆が出てくる様子が虹が生まれるみたいで美しい!

そして、出来上がった色鉛筆たちはタイ全土に運ばれていきます。

この写真に見えているものが全て一日で文房具店や学校に出荷されていきます。

 

私自身色鉛筆の生産現場を見たことが無かったので、純粋に学びになったこともありますが、ラインを回りながら従業員の方へ気さくに声をかけている案内して下さった方を見ながら、人のつながりをとても重要視してらっしゃるんだなと感じましたし、とても愛されているんだなと感じました。

みなさんも、もしコーリン色鉛筆を見かけたら、こんな風に作られているんだなぁと思い出してくれたらうれしいです。

(このブログは筆者の個人ブログから抜粋して作成いたしました)

 

 

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